社会不安障害のカウンセリング　　「事実のとらえ方」


   うつ病や気分循環性障害の心理カウンセリングは、認知療法や対人関係療法や弁証法的行動療法などが有効です。阪神カウンセリング・ラボでは、その人の状態に合わせて心理療法を実施しています。
　今日のテーマは、「時事のとらえ方」です。
　

　社会不安障害（社交不安障害）は、社会的状況の中で、不安感や恐怖感が強く、そうした場面を回避してしまいます。この症状には、認知行動療法が有効です。
　認知行動療法は、事実と自動思考と感情を対象に、その在り方を見つめ改善していく作業を通して、症状を治療するものです。この際に事実をどうとらえるかという作業は、認知行動療法と論理療法では異なります。認知行動療法では、事実をできるだけ純粋にとらえ、事実と思考は異なることを見つめ直していきます。論理療法では、事実というものが、純粋に存在することはなく、感情や思考と相互作用して生まれるものだと考えます。確かに、事実を純粋にとらえ、思考と事実とは異なるのだと認識することは、社会不安障害やうつ病やパニックを起こしている人が、その人の持つ思考を改善し症状改善につなげるにはきわめて合理的です。しかし、その合理的思考を持っていないがために社会不安障害という問題行動を起こしてしまうのですから、合理的思考を持つに至るまでは、時間がかかります。その点、事実を思考や感情の相互作用によって起こっており、その「推論による事実」として感情を調節する論理療法は現実的と言えます。






◎臨床心理士は、大学院を卒業して初めてとれる資格です。
◎大阪の心理相談室、阪神カウンセリング・ラボは、臨床心理士による心理療法を実施しています。
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