朝来市、尼崎市のカウンセリグ
「認知行動療法は思考の歪みを修正すること」


　 認知行動療法は、アメリカの精神科医ベックが創始した心理療法です。ベックは、ある状況をとらえるものの見方や考え方が不適応で悲観的なイメージを認知の歪みといい、その歪みがあるためにうつ病になると考えました。うつ病の原因となる認知の歪みを説明する際に、私は、授業中、学生にこんな方法で説明していました。
　例えば、授業中に突然黒板をたたいたとします。
この際の純粋な事実は、「教授が白板をたたいた」ということです。その純粋な事実に対して、学生はいろいろなことを想像し考えます。

「私、何か悪いことしたんだろうか」
「きっと、私たちが何か先生の気分を害することをしたに違いない」
「あの先生、急に白板をたたいて、おかしいんじゃない」
「びっくりしたあ、何があったんだろう」
「いつも怒る先生ではないから、相当何かおきたんだあ」
「私の居眠りを叱ったんだろう」
ｅｔｃ. このように反応はさまざまです。

   このような反応から、何かわかりますか？分かってほしいことは、反応が様々だということは、純粋な事実に原因があるのではなく、その人自身にあるということです。この思考傾向が適切であれば、それほど問題はないのですが、この思考が不適切であると、問題を発生しやすくなります。





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