うつ病改善　マインドフルな生き方


　マインドフルとは、「弁証法的行動療法」では、賢明な心と説明されていますが、禅の悟りの心境や森田療法でいうあるがままを受け止める心境と同じです。
　このマインドフルネススキルを心理療法で習得していくために、何をしたらよいかということは、簡単に言えば、「考えない状況に至ること」と置き換えてよいでしょう。
　考えないとは、対策を練ったり必要なことを考えたりすることを止めるという意味ではありません。心の病気になりやすい人にとって問題なことは、考えすぎるという点です。つまり必要のないことを考えないという状況を想定すればよいと思います。
　僧侶がマインドフルネスを習得することはスピリチャルな方法を持っていますから、それはそれで意味あることかもしれませんが、宗教に関係のない一般的な人に関しては、ジョン・カバット・ジンの提唱する方法で習得させていけると考えています。
　その手法は瞑想を採用しています。瞑想によるマインドフルネスは、非常に難しいものです。日本の仏教である浄土宗や浄土真宗では、僧侶でさえ瞑想による「悟り」は無理だとしています。人が生きている間に、瞑想によって悟りを開けないと考えた法然や親鸞は、生きている内では無理な悟りを、死んでから阿弥陀如来によって救ってもらおうという宗教です。その限界を知ったうえで、マインドフルネスのスキル習得は、人が行う上で、できることをきっちりとトレーニングしていく必要があります。
　では出来ることと言ったら何でしょうか。





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