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15年10月19日

つらい気持ちから立ち直る

うつ病や不安障害のカウンセリング

「つらい気持ちから立ち直る」

 つらい気持ちから立ち直るのを妨げるのは、つらい気持ちを抑えたり否定したりすることです。つらい気持ちは人が持つ自然な感情で、誰でも持つことがある感情です。その気持ちを抑えても、一時しのぎにすぎず、本当の解決にはなりません。心の傷の措置をしないままおくわけですから、傷口が広がってしまうことになるのです。また、切り傷を守ろうとして包帯をグルグル巻きにしても、かえって治りにくく、適当な空気にさらされている方が治りやすいのと同じです
 また、その傷口を自分の手でひっかいてしまうようなことをする人がいます。かつて体験したつらい出来事を思い出し、今回の出来事とは似ていてもまったく異なった現実であるのに、その時受けた傷口を関連づけてしまいます。特に境界性パーソナリテイ障害の傾向を持つ人や家庭機能不全の体験があって悩んでいる人は、その時受けた傷口を想起しやすく、激越した感情を示すことがあります。
 さらにその傷を受けた状況に対して、否定的・悲観的な見方で、必要以上に苦しむことです。うつ病や不安障害、パニック障害や摂食委障害など、心の問題をかかえている人は、その人に起きたつらいことを、いわゆる歪んだ認知によって、まわりや自分自身に対して否定的・悲観的に思ってしまいます。それはその人に起きている状況をさらに深刻にし、自分も一層落ち込んでいく結果となります。







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