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「家庭機能不全で生まれる完璧主義」

   パーソナリティ障害やうつ病や不安障害などの人に見られる「完璧主義」「二分割思考」は、成育過程の中で形成されます。家庭機能が不全であると、その傾向は強くなります。なぜなら、「～であらねばならぬ」とか「～すべき」という思考を持たないと安心して生きていけなくなるからです。みかんさんのように（平成２８年１月７日）で紹介したような家庭であると、子ども自身の欲求を捨てて、他者のために犠牲的な生き方を選択します。自分のためでなく、家庭機能を正常にするために、子供なりに必死の思いで何とかしようとします。それは自分のためではなく、他者、ほとんど親の価値に従った生き方を作りだすのです。たとえば、家庭が安定するために、「私が一生懸命頑張って、良い成績を取れば、お母さんは安心して喧嘩もしないで済むようになる」とか「私がなんでもどんなことでも親に逆らわず、良い子になっていれば家庭は平安になる」というようにです。その思いで懸命に生きていっても、それで家庭が平安になる訳ではありません。そのためにさらにいっそう家庭を安定させようとするむなしい努力を徹底していきます。こうして「完璧主義が」確固として形成されるのです。
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