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19年12月07日
7、うつ病のカウンセリング・認知行動療法
この項を初めて読まれる方は、前回までの「1、不安障害の治療・認知療法」「2、パニック障害」~次の、3、4、5、6をお読みください。
Bは、ビリーフ(belief)を示します。このビリーフは、二つの側面を持っています。一つは、世界に対する「固定化した認知」です。もう一つは、世界に対する「柔軟な認知」です。これを評価的認知と呼び、情報により構成された思考、見解です。うつ病や不安障害など、精神的な症状や問題を持つ場合、そのほとんどが、世界に対する「固定化した認知」が、大きく影響しています。1962年から創始されたベックの認知行動療法も、その後に開発されたエリスらの認知療法、論理療法も、認知が固定化したものであるために、必要以上の混乱を起こし、精神疾患に至るという筋道をふまえて、認知改善の治療が組まれています。ここでは、論理療法に従って、B(belief)を見ていきます。