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19年12月22日
18、うつ病のカウンセリング・大阪の認知行動療法
[ 性格は変えられない、それでも人生は変えられる] アルバート・エリス
論理療法を開発したアルバート・エリスは、「性格は変えられない。それでも人生は変えられる」と述べています。遺伝的に備えられた性格に従って、様々な現実に出会うときに、それを難なく乗り越える人とそうでない人がいます。性格によって、無理なことを乗り越えようとすると、様々な困難、障害に当たってしまいますが、それでも人生は変えられるというのです。
ただエリスが言うように、遺伝的に備えられた性格は、現実の対応に大きく影響しますが、すべての性格が変えられないわけではないという説もあります。クロニンジャーは、変えられる性格と変えられない性格があるということを、双生児の調査で明らかにした調査結果があります。それによると、変えられない性格は、「新奇性追求」「損害回避」「他者依存」など、「気」として位置づけられる習慣システムは、遺伝的要因が強く、変えられないと考えました。それに対して、「自尊心」「協調性」「精神性」などの性格として位置づけられる認知システムは、経験によって変えられると考える説があります。認知システムは、確かに様々な実体験で変化していくことは実感できますので、すべての性格が固定しているわけではないと考えた方がよいのではないかと考えています。
この項を初めて読まれる方は、前回の「1、不安障害の治療・認知療法」から2、3、4、5、6、7、8、9,10,11、12、13、14、15を、16,17を順にお読みください。うつ病、パニック障害や不安障害、恐怖症等心の問題は、認知障害によるところが大きく、どの症状の方も関係した内容となっています。