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19年12月26日
21、パニック障害の治療・パニック障害は治る
ラショナルなビリーフ(柔軟な思考)の結論
ビリーフがラショナル(rationalbelief)の場合、その思考は柔軟な形をとります。それらは、通常、「~したい」という欲求、「~であってほしい」という希望、「~が必要」という必要性、「~でありたい」という願望などの形態を取ります。これらのビリーフは独断的な“ねばならない“”すべきである“(must,should,ought)などにエスカレートすることはありません。このように、その人の思考が、柔軟な思考(rational)である限り、そこからは、ラショナルな結論を引き出す傾向にあります。こうした傾向は、次のような形態を取ります。
1、悪い事態に対する適度な評価
人は、ネガティブな出来事に直面した時に、「ひどいことだ」と判断する代わりに、「悪いことだが、そんなにひどいとではない」と言いう結論を出します。
2、耐性について述べる
ラショナルなビリーフは、耐性のある意見を表現します。例えば、「気に入らないけど、我慢できる」というようにです。
3、誤りのあることを受容する
ラショナルなビリーフの人は、自分自身も他人も、誤りのある人間で、絶対唯一の評価をつけられるものではないということを受け入れています。また、世間および人生が、良いこと、悪いこと、そのどちらでもないことなどで成り立つ複雑なものであることを受容しています。
4、生じる出来事に関する柔軟な考え方
ラショナルなビリーフの人は、何かがいつも起こる、または、絶対に起こらないという考え方をしません。むしろこの宇宙での出来事のほとんどは、様々な頻度で起こりうることを理解しています。
この項を初めて読まれる方は、前回の「1、不安障害の治療・認知療法」から20までを順にお読みください。ギャンブル依存症、解離性障害、うつ病、パニック障害や不安障害等心の問題は、認知障害によるところが大きく、どの症状の方も関係した内容を整理して理解できるように記載しています。認知行動療法や論理療法を知りたい方は、連載をご期待ください。