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20年04月19日
先日、YouTubeで養老孟司さんの「大発見!だまされる脳-奇跡を起こした一枚の鏡」を見ました。それを見て、阪神カウンセリング・ラボの「意識集中法」が、心理療法として使えるという最初の頃の出来事を思い出しました。
「意識集中法」は、その名の通り、意識を体の部署に集中して、痛みを自ら受け止める方法で症状の緩和を図る手法です。
「意識集中法」を試み始めたのは、精神科病院に勤めていた頃です。意識集中法の発端は、長いこと薬物では効かない偏頭痛の患者さんに実施して、痛みが半減したという体験からです。その後、リラクセーション法の一つとして手法の工夫をしながら、心身の症状を消失または軽減する方法として採用してきました。
「意識集中法」が、心理療法として使用できると実感した、私にとって忘れられない患者さんとの出来事がありました。その患者さんは、痛みのあまり、医師も看護師も手に負えない状態で、私に依頼があり面談した患者さんです。「どこが痛みますか」と尋ねると、「脚が痛い」と答えられたのですが、両脚は手術によって失っており、そこが痛いというのです。失った脚には触れようもないので、頭から肩にかけて、意識集中法を実施しました。それまで私をあれこれ批判し騒いでいた患者さんは、首筋あたりに移行したころ、急に落ち着かれ、終わる頃には痛みがかなり軽減した様子でした。面談終了時には、感謝の言葉をかけてくださいました。
現在おこなっている意識集中法は、様々な工夫をしながら実施して、当初とは少し異なりますが、原理は同じです。
先の番組を見て、「意識集中法」は幻肢痛に効果がある可能性が高いという以前の体験を思い出しました。幻肢痛を検索してみると、痛みの軽減は難しいと記載されている文面もありました。もし私の方法が役立つならと思い、ブログを書きました。