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21年01月27日
境界性パーソナリティ障害・感情調節の難しい人の治療・カウンセリング
阪神カウンセリング・ラボでは、2011年以前、感情調節の極めて難しい境界人格障害の心理療法は、認知行動療法を主として実施してきました。怒りを持ってイライラしている場面で、感情の責任は自分であるという意識をもとに、その状況で起きているその人の思考を見直して、感情調節をしていきます。状況それぞれに、その時の相談者の認知の改善を、繰り返し作業して、思考を安定させた結果、感情を安定させていく方法です。これに、行動主義によるリラクセーション法等を採り入れて、普段からの精神的安定を図るように実施してきました。これらのリラクセーションと認知行動療法がそれなりに、怒りの安定に有効に働くことは、臨床的に実感できました。思考を改善していけば、感情調節も安定することをクライエントさん自身も理解していきます。思考の安定は感情の安定につながる認知行動療法の流れは、うつ病や不安障害、パニック障害、摂食障害など、様々な分野で有効に働くことが長い臨床で証明されています。ところが、パーソナリティ障害や感情調節の難しい人の認知行動療法には、大きな壁があります。(続く)