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21年04月18日
空海が造ってもらった不動明王をみた想像
私が、不動明王に惹かれるのは、生涯最も困苦な時期に、教えを頂くために密教系の僧侶に出会った体験です。本題の話以外に、恥ずかしげもなく、こんな話をしました。「私は、これまで良き出会いに恵まれ、運が良いと思っています。この運の良さは、いろいろ調べた結果、千手観音がついてご守護していただいているのではないかと思っています。」その僧侶は、「千手観音なんかついていませんよ」と、笑いながら言われました。その後、じっと私を見て、「あなたについているのは赤不動明王です。」と言われました。その言葉を聞いて、私がなぜ心理療法の仕事に携わっているのかを改めて考えるきっかけになりました。私は若いころから、何のために生きているのかさっぱりわからず、色々な仕事を経験してきました。大学を卒業するころは、彫刻家を目指していました。彫刻を目指すきっかけの思い出が、京都博物館で開催していたミケランジェロのイエスを抱くマリアの像のキリストの血が流れている足の血管に強烈な印象を持ったことです。キリストが生きているようにみえました。これとよく似た印象を持ったのが、奈良、東大寺の仁王門、仁王像の足でした。