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21年05月31日
人間の行動に意味のないことはない
人が何らかの行動を起こす時には、何らかの意味を持っています。カウンセリングで相談者が話すことに、意味がないことはありません。相談の最初の段階では、体験と自己概念になぜ大きな隔たりがあるのかということは分かりません。だから、相談者の話をとことん傾聴し受け止めていく過程をとります。話しているうちに、その人自身が、話の意味が見えてくるし、聴き手にも見えてきます。この経過とタイミングに決まりきった法則はなく、時間のかかる場合も、突然訪れる場合もあり、様々な状況で相互のわかる時が訪れます。教師が生徒を理解する場合も同じです。生徒の話を聞き、じっくり捉えるという受け止めが必要です。ロジャーズの言う、自己概念と体験が離れている人ほど、不安感が強く、適応的ではありません。教師が生徒を理解し、適応的にしていくためには、自己概念と経験が離れている状態から、密接になる必要があります。そのために、生徒に起きている現実の中で、生徒の意味をつかんでいかないと、理解するということにつながりません。こうした受け止める関わりの中で、生徒はわかり、変化していきます。教師はそうした理解に基づく援助することが大切です。