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10年06月21日

現代よく見かける若者の姿ー130年前との比較

 ジベタリアンという言葉を知っているでしょうか。

 最近若者の行動の中で、気になっている行動ですが、街中で、平気で地べたに座り込んでいますね。ジーパンや体操服ならわかるのですが、制服のままベタッと、駅の待合やコンビニの入り口近くで座り込み、何やら話しています。

 かつて、学生服を買うにも、やっとの思いで購入してもらい、学生服が貴重な感覚でいた私の世代では、考えられない光景です。

 これとよく似た感覚で見るのは、電車などでごみを平気で捨てる。多少気まずく思うのか、こっそりと、座席のへこみに押し込む。歩きながら食べる。飲む。電車の中で食べる。人前で、平気でお化粧をする。などなど。

 授業中お化粧している学生がいたので、注意したら
「え、人前でお化粧しちゃあいけないんですか?」
と、きたから
「昔の女性はね、人前では決してお化粧なんかしなかったんだよ」と、言ったら
「そうなんですか。じゃあ、これからしないよう気を付けよう!」
 案外素直に聞き入れてくれたのはうれしかったが、こうした状況には決して若者だけでなく、いい大人の方にも問題があります。

 いい年をして平気でゴミを捨てる親父がいるし、電車を待つ順番を、平気で破るおばさんがいます。

 130年前の日本人が見たら、この国いったいどうなってしまったんだろうと、嘆くに違いありません。

 さて、ジベタリアンとはなんでしょうか。それを守山睦夫氏は的確に指摘しています。

「ジベタリアンとは、私中心になった存在感希薄な『私』が、唯一自分たちが支配する価値観の世界がそこに生まれることを知っているからで、その時彼らには他者がどう見えるかなどは、全くきにかけていない。彼らにはどんなところでも座り込んでしまえば、そこが自分たちだけの世界になることを経験的に知っているからだ」

 こういう様々な現象を見ていくと、子どもや若者を教える立場にある人(代表者=教師)が、多くの困難さを抱えて指導していかなくてはならない状況にあるといえます。

その困難さは次の通りでしょう。
1、子どもたちが変化している。
2、ジェネレーションギャップ(教師と子ども、教師と親、教師同士)
3、教師の生活が多忙
4、教師の孤立化

 不登校にしても、子どもの事件にしても、従来の体験や論理では、理解しがたい出来事が生まれています。
 こんな中で、学校の先生というのは、今実に大変な状況下で教育をしているというわけです。