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21年09月17日
幻肢痛はなぜ起こるか(1)
東京2020パラリンピックも終了しました。選手たちの活躍を見て、どんな状況にあっても可能性を追求していく姿に感動しました。
選手の中には、腕や足を失った方がおられました。その何人かは、喪失した肢体の痛みに悩まれた方があったかもしれません。ふと浮かんできたのは、失った足が痛いとはどういうことだろうか、という疑問です。
小坂が開発した「意識集中法」が確立していった当初の過程に、幻肢痛の痛み消失の臨床があったことは、以前のブログに記載しました。「意識集中法」によって、幻肢痛の患者さんの痛みは、喪失しましたが、幻肢痛の事も知らない臨床に入って間もないころの経験であり、一度で喪失してしまった幻肢痛は、それほどの症状ではないとつい最近まで思っていました。ストレス学会で、「意識集中法」の発表した時も、誰からも注目されませんでしたし、当時勤めていた精神科の病院では、それ以後、幻肢痛で悩む患者さんが入院することはありませんでしたから、それが有効かどうかはわかりません。
しかし、失った肢体が痛いのはどうしてなのだろうという疑問は、当初からありました。