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13年05月22日

うつ病の対策【うつ病の成育歴と行動】

<「過保護」「過干渉」「過期待」>

過保護過干渉過期待の最も大きな問題は、自我形成が発達しないということです。
自分とはこういうものなんだという自我形成が不十分ですから、困難な問題が起こると、自分自身で立ち向かうことが難しくなってきます。
この成長過程で起こる子どもの心には、欲求を持って問題に立ち向かう貴重な体験をほとんど必要としません。
また、過干渉によって育てられた子どもは、欲求を持つとその度に押さえつけられて、欲求を持つこと自体苦痛になってきますから、やがて欲求を放棄してしまいます。

人間が生きるとは、この基本的な欲求がもとになっていますが、自分でやる体験のないまま成長してしまうのです。
特に失敗をほとんど経験することのなく育っていきます。
すると、何かしらの失敗や困難なことにぶつかると、親の期待に応じることも、親の言うとおりにすることも、解決するには無理で、どうしてよいかわからない状況に追いやられます。
親の過保護や過干渉や過期待の中で育ってきたのですから、急に「さあ自分の主体性を生かして思う存分やりなさい」とか「もう大人なんだから自分で考えてやってごらん」などと言われても、どうしてよいかさっぱりわからないのです。

それまで通用していた問題対処法が全くないわけではありませんが、それらではほとんど通用しないだけでなく、かえって問題を拡大してしまうこともあります。
例えば、親の期待に応えるように「頑張る」ことを懸命に繰り返してきた子どもは、「頑張る」ことが問題なのに、それしか見当たらずに頑張って頑張って疲れ果ててしまうのです。