行動療法　３

バイオフィードバック法

　人間は、心臓の鼓動とか血圧など内的・自律神経系の反応を変化させることはできません。しかし、オペラント条件付けの技法によって、これらを統制することは可能となってきました。

　オペラント条件付けというのは、心理療法や教育方法として扱われる技法でもあります。人間の行動の変容のために、何らかの変化を起こす刺激を提示する技法です。例えば勉強を頑張ったら、飴玉をあげる（物理的報酬）とか、賞賛やシールを与える（社会的報酬）とかして行動の変化を起こす方法です。

　バイオフィードバック法とは、心臓の鼓動、血圧、脳波などをモニターする特殊な機械を使って、その活動をクライエントにフィードバックする信号を、視覚的・聴覚的に伝える器具を用います。視覚的にはメータやグラフの記録、聴覚的には音の変化によってフィードバックします。例えば血圧計を見ながら、安定した血圧を調整するために、心理的・生理的反応を統制する方法を習得するというようなことです。この時にオペラント条件付けの技法を使用します。これにはまだ有効な手法であるという研究結果を出すには十分な状況にはありません。

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