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14年06月07日

認知行動療法ベックの認知行動療法2

ベックの認知行動療法 2

 ベックは認知の歪みを修正していくことによって、うつ病を予防し症状を改善していくことができると考えました。

 うつ病者が持っていると考えられる思考内容は、自尊心の欠如、過度の責任感、逃避傾向と不安です。自信のない状態は、そこまで責任を取らなくてもよいのに必要以上の責任感のために、例えば、何かしらの責任を背負うような会議の場に、責任を背負わされるのではないかと神秘して、その場に出ることが苦痛になり、その結果、誰とも会いたくなくなります。

 こうした逃避傾向は、やがて孤立化することになります。孤立すれば情報はほとんど入らなくなりますから、精神的には不安感が強まることになりやすくなります。うつ病者にはこうした思考内容を持っています。

 ベックが認知行動療法で、思考内容よりも、トレーニングする内容として注目したのは、思考パターンです。思考パターンには、独善的思考(恣意的推論)、選択的抽象化、誇張と矮小化、自己収縮、個人化、二分割思考があります。

 独善的推論とは、確かな根拠もないのにそうだと思い込む傾向を言います。

 選択的抽象化とは、いったんそう思うと思った事柄ばかりを選択してその思い込みを一層確かなものにしていくことをさします。

 拡張と矮小は、選択的抽象化によってとらえられる事柄を一層拡大したり縮小したりする傾向をさします。

 自己収縮とは、一般的に評価しても優れた結果を得られた場合でも、それは偶然で自分はおろかで無能な人間なんだと考えるような傾向をさします。

 個人化とは、自分に関係ないことまで自分に関係があると考える傾向です。

 二分割思考とは、白か黒か、0か100かというような極端な思考傾向をさします。

 こうした思考パターンに気付いてそれを修正していくトレーニングを行うのです。

 

 

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