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14年07月05日

心理カウンセリング家族療法精神力動的立場

心理カウンセリング 家族療法の理論と技法

 精神分析的理論

 

 時代はずいぶん古くなりますが、精神分析立場で家族療法を説明したアッカ―マンは、患者の個人的問題や情緒的問題の多くが、家族の相互作用に関係していることを重視しました。家族の成員は、家族の役割を通じて自己を表出すると考えました。

 たとえば依存的欲求を持つ夫婦は、相手に依存対象としての父親や母親の役割を期待し、自分は子どもの役割をとろうとします。この時に、夫が父親の役割をとり、夫が妻の行動に依存的な自分の姿を見出すならば、役割が相補的となって、家族の環境の在り方を一定の状態に維持する機能が果たされ、家庭生活は円滑に送られると考えたのです。

 しかし、夫婦のいずれもが、互いに依存的な関係を続けると、役割りの相補性が崩れ、家族の恒常性が乱されます。このように家族成員の自我のあらわれである役割が、固く可塑性が失われ、ステレオタイプになると、相互にかかわる関係が失われ、家族間の対立や葛藤が生じやすくなります。このような考え方に基づいて、アッカ―マンは、家族成員の自己知覚を変化させ、自分にあてられた役割を明確にし、成員の相補性のある新しい家族関係を作ることが大切だとしました。これを精神力動的立場と呼ぶ家族療法の理論の一つです。

 

 

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●小さなお子様がいらっしゃる場合は、ご相談中スタッフがお子様の面倒を見ます。ご予約の時、その旨お伝えください。