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14年07月09日
心理療法 森田療法
森田療法は、森田正馬が創始した我が国独特の心理療法です。森田自身が、若い頃にかかった神経症を治療した自らの体験によって生まれた心理療法です。
森田によると、神経質の生まれつきの素地となるのは、疾病を恐れる生存欲求の表れとみます。これをヒポコンデリー性基調であるとして、症状を発展させ強めるのが、「精神交互作用」と「思想の矛盾」だと考えました。
ヒポコンデリー性基調が強くないときは問題となりませんが、素質、乳幼児の環境、心的外傷などによってヒポコンデリー性基調が強められると神経質になります。そうすると、完全を求めてものごとを気にするようになり、だれにでもありがちな自分の感覚、気分、考えを病気と思う状態になります。森田は、感覚と注意の悪循環を「精神交互作用」と呼び、疾病を恐れる生存欲[ヒポコンデリー性基調]の強い人が、ある感覚に注意を向けると、その感覚は鋭敏になり、それがますます気になって、苦しみ悩むようになると言います。
さらに精神交互作用を引き起こす要因として「思想の矛盾」を挙げています。思考の矛盾とは、例えば「気にしてはならないと思うと、ますますそのことが気になる」といったような心の働きです。
森田はこうして形成される神経質を、単純複雑の差によって、ふつう神経質(頭痛、めまい、不眠、疲労を訴える)、発作性神経質〈心悸高進発作など疼痛様発作が見られる〉、強迫観念症(臨場苦悶や赤面症など)に分けました。
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