アサーション・トレーニング

『人がアサーティブに表現できないわけ』

　人がうまく自己表現出来ない事には理由があります。

　一つは、自分が何を言うのかその気持ちがはっきりしていないことです。幼いころから自分の欲求を抑えて過ごしてくると、自分の欲求を持つことが苦痛になるので、それを捨ててくると、成人してから自分の欲求がわからなくなります。そうすると、自分の考えがはっきりしなくなります。はっきりしなければ何を話してよいのかわからないのも当然です。

　二つ目は、表現の権利を忘れていることです。

　三つ目は、不合理な信念があって、そのために自己表現が難しくなっています。「人は誰からも愛され受容されねばならぬ」という不合理な信念があると、人から受容されない批判を浴びるようなことがあるのが恐くて話せなくなるのです。

　また、話し方を知らないと、どうしてよいかわかりません。日常会話の仕方、会議の時の話し方など、その違いを明らかにできず、どう話してよいかわからないのです。話すためには、言葉の表現だけでなく、表情　抑揚、声の大きさ、姿勢、服装など非言語的表現が含まれます。これらをどう扱っていけばよいかわからないのです。

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