うつ病の改善は「完璧主義」から抜け出すこと！

　子どもの時には可能であった１００点満点の仕事の業績を、成人になってから上げることはかなり難しいことなのです。しかし、それまで培ってきた１００点を取らないと気が済まない生き方でいますから、頑張れるだけ頑張ります。完璧にこなすことはもともと無理なうえに、それでも本人は無理するのが当たり前だと思っていますから、疲れ果ててしまいます。なかには、まだ叱られてもいない上司に明日仕事場で叱られたらどうしようとか、まだ起きてもいない仕事の計画に失敗したらどうしようなどと、起きてから困っても十分間に合うはずのことを、考えても仕方のないようなことまで心配して、思考の悪循環からますます抜け出せなくなっていきます。そこから逃げ出したい特有の思考内容で、現実を逃避し始めます。すると現実を失えば、一人殻にこもって、さらに思考の悪循環を進化させます。これが頭のなかのごちゃごちゃのプロセスです。どんなにうつ状態で苦しんでいるとしても、何もかもどうしようもない状態なのではなく、そのほとんどは健康だと思ってください。そうでなければ、これまでこうやって生きぬいてくることは無理だからです。ある特定のほんの一部分が、あまりにも否定的で悲観的なために、しんどい生き方になってしまっていると思ってください。うつ病の改善は、この完璧主義から抜け出すことです。

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