不安障害

「完璧主義と精神症状の発生」

　成人すると、その徹底した完璧主義では通用しないことに気づき始めます。この完璧主義でやっていける年代はせいぜい思春期までです。大人の社会では、一人懸命に頑張れば出来るというような問題解決では無理なことが多く、他者と力を合わせて、できる範囲でやっていくしかないことがほとんどです。それはある意味で曖昧な状態なので、自分の思う完璧な状態ではなく、こんなんで良いのかと思うようなことばかりです。また、「仕事は完璧にこなして失敗してはならない。」というような思考が背景にある完璧主義は、些細な失敗にも反応してしまいます。こうして常に不安や不満の続く状態で暮らすことになります。

　その上、仕事でも人間関係でも生活上でも、常に平安なわけではありません。ちょっとしたいさかいや問題は発生しますから、不安定な状態は起こるのはごく自然です。その時に、心の傷・PTSDに関連した事柄に触れると、著しい苦痛を感じて、その結果、相手の想像もできない反応をしてしまうのです。

　こうした繰り返しの中で、うつ病や不安障害やパーソナリティ障害などの著しく苦痛な状態に陥る症状を発生してしまいます。

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