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17年02月03日
うつ病の心理カウンセリング 「思考を改善する認知行動療法」
うつ病の治療は、認知行動療法が適用されます。認知行動療法は、1960年代に、ベックが始めた治療法です。ベックはうつ病は状況の認識の仕方が、不適切であるために起こる思考障害だとして、その思考を改善することによってうつ病の治療ができると考えました。ベックはこの不適切な思考を非合理的・非現実的な思考としました。論理療法を創始したA・エリスは、不合理な信念による基準を持つところにうつ病などの背景があるとしました。いずれにしろ不適切な思考とは、考えても仕方のないことを何とかしようとして考えるところにあります。考えても仕方のないこととは、変えようもないことを変えようとする思考です。変えようもないこととは、過去、未来、他人などです。この思考は、幼いときから習慣的に使用されてくるので、やがて、考えずにはいられない衝動的な思考に変化します。
衝動的な行為には、この思考の他に、回避や暴言やアルコールやギャンブルなどがあります。不適切な思考によるストレスは、困った問題を解決することはありませんから、衝動的行為に発展します。衝動的行為がそれ自体一時的にストレスを解消するとしても、問題解決にはつながらず、さらにストレスとなります。このストレスは、意識下に即座に反映して、ストレスホルモンの増幅による多大な影響を脳に及ぼします。この影響を改善するために、最新の認知行動療法は、マインドフルネススキルを取り入れています。