印象形成　コミュニケーション


　アッシュの用意した7つの語と5つのパターンから、人はどのような人物像を描くかを調査すると、「暖かい」と「冷たい」という語を選んだリストだけが他の物と比べて、対照的な印象を形成していることが分かったのです。「暖かい」を含むリストの性格をまとめると、「自分の才能を使って、他人を援助する、人の好い人物」と判断されたのに対して、「冷たい」の語を含むリストの性格は、「才能はあるが、自己中心的で利己的」という性格の判断がなされたのです。
　この実験結果から、人が人物をどのように印象形成するかは、色々な性格特性が均等な重みで関与しているのではなく、特定の語、「暖かい」「冷たい」というような「中心語」のイメージが中心的な特性を果たしているということが考えられるのです。「暖かい」とか「冷たい」とかいうような語を「中心語」とよんで、人を判断するうえで重要な働きを示します。





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