不眠症
不眠症(ふみんしょう:insomnia)とは平常時と比較して睡眠時間が短くなり、身体や精神に不調が現れる病気である。睡眠障害の一種である。
臨床症状
不眠症は、症状によって大きく4種類に分けられる。
1.入眠障害 寝つきが悪く、なかなか眠れない。寝つきに30分~1時間以上かかる場合と定義されている。
2.中途覚醒 朝起きる時間までに、何度も目が覚める。中高年に多い。
3.早朝覚醒 朝早く目覚めてしまい、再度眠ることが出来ない。
4.熟眠障害 十分に睡眠時間はとっているが、眠りが浅く、熟眠感が得られない。
要因
1. 身体的要因(physical)
痛み、かゆみ、発熱、喘息発作など。
不眠をきたす代表的身体疾患
心疾患 - 狭心症、心不全など
呼吸器疾患 - 気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、睡眠時無呼吸症候群など
消化器疾患 - 逆流性食道炎、胃潰瘍など
内分泌代謝疾患 - 甲状腺機能亢進症、クッシング症候群など
脳神経障害 - 脳血管障害、パーキンソン病など
皮膚疾患 - アトピー性皮膚炎など
睡眠関連運動障害 - 周期性四肢運動、 PLM、むずむず脚症候群RLSなど
2. 生理学的要因(physiolosical)
環境の変化、寝室の騒音、温度、湿度など、睡眠環境としてふさわしくない生活環境。
3. 心理的要因(psychological)
ストレス、精神的ショック、生活上の不安など。
4. 精神医学的要因(psychiatric)
うつ病、神経症、統合失調症など、すべての精神疾患で不眠が発現する。
5. 薬理学的要因(pharmacological)
アルコール、タバコ、降圧薬、ステロイド、甲状腺剤などが原因となることがある。
治療
薬物療法とともに非薬物療法を行う。
不眠症治療の為に患者が受診する診療科としては主に内科と精神科(心療内科・神経内科等)が挙げられる。精神科に対するイメージ的なものもあって、内科医に受診し処方箋を出してもらう者が多く見受けられるが、心理的要因が原因である場合には、実際には精神科医を受診した方が、診察・カウンセリング・投薬治療などでより適切かつ効果的な処置を受けられることも多い。また、精神科の医院・クリニックの中には不眠症専門外来を設けている所もある。
薬物療法
ベンゾジアゼピン系睡眠導入剤
メラトニン
その他(抗ヒスタミン剤、精神安定剤、抗うつ薬など)
※睡眠薬には習慣性があるので、医者の診断の下で服用すること。
※医者や薬剤師の指示を守り、勝手に中断しないこと。
非薬物療法
起きたら太陽の光を浴びること(体内時計を毎日正しくセットする)。
夕方以降は激しい運動をしない(神経を高ぶらせる)。日中の適度な運動は不眠症に効果的。
寝る直前にストレッチをする(やりすぎると上の例のように神経を高ぶらせるので注意)。
眠くなってから床に就く。就床時刻にこだわりすぎない。
温かい牛乳を寝る前に飲む。
カフェイン(お茶・コーヒー・チョコレート・コーラ)などの刺激物を制限する。または摂らない。
禁煙する(寝ていてもニコチンが切れると神経が高ぶる)。
ゲーム・テレビ・インターネット・音楽などは脳への刺激が強いので寝る1時間前にはしない。
暑ければ部屋を涼しくし頭を冷やす(首は冷えると頭が冴えるから逆効果)。
筋弛緩トレーニング
睡眠導入剤の代わりの寝酒は、不眠のもとになるので避ける(睡眠が浅くなる。耐性により量が増えてゆく)。
寝具特に枕を変える。
寝る前には楽しいことだけをする。
※マッサージが有効、3-5回で効果あり、暫く続けるのが良い。
ウィキペディア参照:https://ja.wikipedia.org/
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